三四郎

愛と追憶の日々の三四郎のレビュー・感想・評価

愛と追憶の日々(1983年製作の映画)
2.5
1983年のアカデミー賞で、作品賞/監督賞/脚色賞/主演女優賞(シャーリー・マクレーン)/助演男優賞(ジャック・ニコルソン)を受賞したとは…、この年は、よっぽど良い作品がなかったのだろう…な~んて思ってしまった…。
アカデミー賞以外に、ゴールデングローブ賞、ニューヨーク映画批評家協会賞でも作品賞を獲得している…。

中流階級の母子家庭における母と娘の姉妹のような関係、娘夫婦のダブル不倫、中年男女のお熱い恋愛、ニューヨークの価値観の違う女性たち…。時代を反映した色々詰まった作品ではあるだろうが、作品賞を受賞するような映画ではないだろう。
娘夫婦はダブル不倫しているし、母親は昔から恋多き人だったがついに隣の独身宇宙飛行士と一線を越えてしまうし、この映画は最後どうなることやら…と思っていたら、娘の死で終わった。

「物語が進行し収拾がつかなくなった時、どう終わらせるか?・・・ヒロインが病気か事故で死ぬ」これは、大学時代、明治時代の小説について教授が話していたことだ。
ちょうど、その頃、明治30年代(1900年代)の読売新聞の連載小説である小杉天外の『魔風恋風』と小栗風葉の『青春』などを続けざまに読んでいたので、教授の話にとても納得したが、この映画を見ながら、いつの時代もヒロインが亡くなることで終幕するんだな、と思った。
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