イチロヲ

怪物の狂宴のイチロヲのレビュー・感想・評価

怪物の狂宴(1967年製作の映画)
4.0
絶海の孤島にて研究に没頭する博士が、世界中に眠っている日陰者の怪物たちをパーティに招待する。日本の人形アニメ製作会社「MOMプロ」が、事実上の監督・製作を兼任している、クレイ・アニメーション作品。

一堂に会するモンスター群は、ドラキュラ伯爵、狼男、ミイラ男、ジキル&ハイド、透明人間、せむし男、半魚人、といった顔ぶれ。フランケンシュタイン博士を演じているボリス・カーロフが、怪物の仲間のようにクレジットされている。

製作を担当している「MOM」は、人形アニメの祖として世界的評価を浴びている作家、持永只仁、大村英之助、松本酉三の頭文字から成り立っているプロダクション。全編が「奇想」の連続によって構成されており、コマ撮りの職人技を堪能することができる。

ガレージロックを演奏する骸骨バンドとアステア張りのタップダンスを披露するドラキュラ、そしてボン!キュッ!ボンの妖艶な赤髪ヒロインが脳裏に焼き付く。憂歌団「イヤンなっちゃう節」を思い浮かべながら鑑賞するスタイルが最良。
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