イタリア観光に興じるデンマーク人の家族が、旅先で知り合ったオランダ人夫婦の邸宅に招待される。得体の知れない人間に絡まれた夫婦の恐怖体験を描いている、デンマーク・オランダ合作のサスペンス映画。
幼い娘をもつ夫婦が、幼い息子をもつ夫婦と顔見知りになり、オープンな関係になってしまう。片田舎の邸宅に招待されて、一緒に休暇を楽しもうとするのだが、相手方のクリーピーな人間性が見えてきて、どうたらこうたらという展開。
不安感と猜疑心を煽ってくる演出が効果的に使用されているが、良くも悪くもストイックかつシンプルという印象。相手方の息子が"先天性無舌症児"という時点で、何となくラストのオチが読めてしまう。
「人間を外見で判断してはいけない」というメッセージ性を、露悪的に叩きつけてくるスタイルに終始一貫。別室の物音に耳をそばだてる場面とラストのバイオレンス描写が絶品であり、"非デート・ムービー"の王道を楽しむことができる。