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サボタージュのktyのレビュー・感想・評価

サボタージュ(1936年製作の映画)
4.0
1936年のイギリス映画
77分のモラルスリラーの傑作

冒頭、サボタージュの単語の意味を映し出す演出が印象的です。

キャスティングも素晴らしい。
丹波哲郎似の映画館の支配人、
健気なその奥さん、
映画館の隣の青物屋のハンサムなお兄さんはIWGPの誠よりスタイリッシュでかっこいい。

市井の人々、小道具のクローズアップ、映画館の多層的な使い方や街の喧騒がうまく標題、ストーリーと絡み合う一級サスペンスでした。

以下この映画に関する定本のヒッチコックのインタビューから引用です。

映画づくりというのは、まず第一にエモーションをつくりだすこと。
そして第二にそのエモーションを最後まで失わずに持続するということにつきる。

映画俳優にとって必要欠くべからざる条件は、ただもう何もしないことだ。
演技なんかしないこと、何もうまくやったりしないこと。
そして、とにかく、できるだけ柔軟性のある動きができること。
いつでも監督とキャメラの意のままに映画のなかに完全に入りこめるようでなければならない。
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