傭兵ヴァル・キルマーの相方が代る代るに登場しては全員死ぬ。非情。「弾が当たれば人は死ぬ」という至極当たり前だけど無慈悲な論理が意識的に貫かれている。命の重さと、一発の軽さの対比。感情ゼロの乾ききった暴力こそが最も恐ろしい。デレク・ルークが突発的に射殺されるシーン、驚きすぎて椅子から跳び上がった。シンプルな内容に対して、ゲームで言うとこのMISSION FAILEDみたいな展開を繰り返していく作劇はクセ強め。終盤を除けば、主人公側の行使する暴力が殆ど「無」に還元されていく。スパルタンは刑事では無いが、疑わしい奴を片っ端からぶん殴って情報を吐かせるバイオレント捜査ぶりは70年代のポリスアクションを想起。原色のパキッとした照明も良い。デヴィッド・マメットの映画もっと見ようと思いやす。