krishna

ミュンヘンのkrishnaのレビュー・感想・評価

ミュンヘン(2005年製作の映画)
3.5
重い、重すぎ。
最初の報復を決定する会議シーン、もう
発想が理解出来ない。国をあげての報復って怖い。
ユダヤ人のスピルバーグがよく作ったなと思う。
しかし、全編を通して国家(イスラエルとパレスチナ)について色々語っていくが、宗教(ユダヤとイスラム)の色は一切排除している。結果は同じなんだけど大義が違う。KGBやCIAが国家に忠誠を誓っているのとモサドのそれは全く違う。なんかそういうところを描かないのがスピルバーグのうまさかな。一般論化してしまうので、感情移入されやすいんだろうな。

負の連鎖は国家によるところではなくて民族、宗教によるものなんだけどなぁ。



エリックバナ、主人公の壊れていく感じがとても上手い。
ダニエルクレイグ、ダサい。イモ臭い笑
長い映画だが、きっちり描かれているし緩急、展開も、上手いので飽きない。
重い題材を商業ベースの映画に持っていくスピルバーグはさすが。
作品としてかなり素晴らしい。

ただ、最後で、貿易センタービルが遠くに写っているシーン、負の連鎖の象徴的な感じで、スピルバーグのあざとさを受け取るのは俺がひねくれてるんだろうな。
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