8さん

永遠の僕たちの8さんのレビュー・感想・評価

永遠の僕たち(2011年製作の映画)
3.7
見ず知らずの人の葬式に参列する趣味を持った心を閉ざした少年が余命短い少女との愛を育みながら苦悩を克服していく姿を描いた青春ドラマ作品。

両親を事故で失い、叔母と共に暮らす心を閉ざした少年イーノック・ブレイ。イーノックは彼にだけにしか見えない、日本特攻隊員兵の幽霊ヒロシにしか心を許せないでいた。

事故で臨死体験をしたイーノックは、常に死を見つめいて見ず知らずの人の葬式に参列するのが唯一の趣味。

そんなイーノックは、以前にも葬式で会った事がある少女アナベルと出会い彼の過ごす時間に少しずつ変化が出てきたのだった…


『生きるとは?愛するとは?生と死の狭間で出会った3人の世界が輝き始める』


作品には、とても良い雰囲気があり泣ける部分を見せずあえてそれまでの過程を描き、上着の内ポケットの中に大事なモノを忍ばせている様な密かな輝きを見せる手法が、妙に心に残ります。

主演はあのデニス・ホッパーの息子であるヘンリー・ホッパー。ガス・ヴァン・サント監督らしい包み込む様な柔らかい映像表現や演出がされており、常に死を見つめる孤独な少年の内面が上手く出ていました。

雰囲気たっぷりの演技を見せてくれたヘンリー・ホッパーですが、出演作品が少なく既に役者は辞めたのか不明ですが別の作品でも観てみたい俳優のひとりです。
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