千利休

ガートルード/ゲアトルーズの千利休のレビュー・感想・評価

4.5
代表作『奇跡』からは大きく変わった、ベルイマン『沈黙』にも似た滑らかなカメラワークがなんとも美しい。女の情念を描き続けるだけで作り上げられた作品というのはなんとも敬虔なドライヤー監督作らしくはないが、本作は遺作にして最も実験的だったのだろう。とにかく超越的な映像美である。"光と影を操る"という肩書きは今に至るまで散々使われてきたか、その極致が見られるは本作であり続けているのかもしれない。
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