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72Mのmhのレビュー・感想・評価

72M(2004年製作の映画)
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機雷事故に巻き込まれた潜水艦からの脱出ムービー。
登場人物に肩入れしすぎない展開に好感を持つんだけど、それは西側諸国よりも命が軽いロシア映画だからという理由の方が大きいのかもしれない。
主要人物だと思ったら普通に死ぬし、死んだ後もあっさりしていた。
群像劇タッチにしたことで、どこ見ていいのかわからなくなって、話がちょいちょいわかりにくいという欠点もあるんだけど、海底から脱出する中盤以降の展開は文句なしに面白い。
魚雷発射管からの脱出、地上に送り込むひとりを誰にするのかというプロットもいいね。
その後彼らは救出されたのか、わからないエンドなんだけど、明け方に施設の窓に次々明かりが灯るのは、これから救出活動がはじまるという意味で間違いなかったと思う。
救命胴衣が一着しかなかったくだりは、クルーの過失ってことになっていたけど、「K-19(2002)」でもやってたように、慢性的な資金難・資材不足と見るべきか。そのままやったら怒られちゃうから、置換したんだと妄想した。
ロシアの原子力潜水艦クルスクの沈没事故が2000年だったようなので、影響は明らかですね。クルーの奥さんが駆けつけるなど、気にしてみると似たようなプロットがけっこうあった。というわけで、「潜水艦クルスクの生存者たち(2018)」の別解として見るのがいいのかも。
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