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ブルー・カラー/怒りのはみだし労働者どもの一のレビュー・感想・評価

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70年代のデトロイト、自動車工場の工員たちが口五月蝿い現場マネージャーに見張られながら淡々と働くのを映しだすOPにワクワク。というか『ブルー・カラー』ってタイトルの時点でもう心躍ってましたが。工場内労働シーンの度にかかるキャプテン・ビーフハート&ライ・クーダーによるブルージーなテーマ曲"Hard Working Man"が耳にこびりつく。資本主義と労働者、組合と労働者、黒人と白人などなど政治的・社会的対立をマジメに描いてはいるが(スパイク・リーが"映画監督志望者が観るべき映画リスト"に入れたりしている)、基本は軽いケイパームービーのノリなのがとてもイイ。強盗3人組の変装ギャグとかホントくだんない。それから、工場の塗装部屋に閉じ込められて機械が吹き付ける青いペンキを浴びながら死んでいくという作中唯一の人殺しシーンが残酷で素晴らしい。
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