Pep

プロスペローの本のPepのネタバレレビュー・内容・結末

プロスペローの本(1991年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

書物からの膨大な知識によって構築された想像力=魔法の力、という設定の、シェイクスピア劇。
ラストの俗悪なカタルシスは、今作は控えめ。本を閉じて捨てることが、強いて言えばそれにあたる。
冒頭、主人公と天使が洞窟にて声の反響音で遊ぶシーンが、視覚、音響的な遊びと快楽の追求という本作の、というかグリーナウェイの方向性を象徴する。
主人公の語りと脳内で響く音とイメージが作中内の現実と溶け合い、コラージュのリズム、女体の動き、船の鐘の音などが、観客の期待を膨らませる。
Pep

Pep