青二歳

38度線の青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

38度線(1986年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

朝鮮戦争のお話。
主人公の軍曹はしょっぱなからフルチンで登場!国連軍相手の朝鮮女性とたわむれておられる…

その時点で好み別れるでしょうが戦争映画として見ると中々面白い。後味は悪いですが!
国連軍は西側諸国の多国籍軍で構成されていたわけですが、この映画の視点は国連軍側。
で、ベトナム戦争と違って現地の人間はなんも戦ってない。というか登場人物すべてあんま戦ってない。登場するのは、1.白人(買春しかしてない)、2.朝鮮女性(売春と行商している女性だけしか出てこない)、3.朝鮮男性(ポン引き)、4.中国兵(朝鮮女性をレイプ…)
観てて疲れます…

つまり戦争と軍隊と性の問題がテーマなのかなと。じゃなきゃただのB級戦争映画かな。音楽は中華風だし…
というわけでジェンダーとかやってる方には興味深いかと。性の問題に加えて、軍曹のサバイバルシーンとか、その中で現地の人間と交流をもつシーンとかも合わせると、いわゆる代理戦争に対するアンチテーゼとしても置けるので、戦争映画としてもそれなりに観れます。
そして朝鮮戦争当時の光景に驚きました。家が…ない…バラックとも言えないような納屋みたいな街並み(?)で…李氏朝鮮の写真と同じ感じで衝撃。青森と同じ緯度じゃなかったっけ?

あと英語で差別用語いっぱい出てきます。そこだけ妙にリアル。オランダ製作とかアメリカ製作とか表記分かれてますが、本編ぜんぶ英語です。
また、この監督ハンス・シープメーカーで検索すると例のインド発ハエ映画「マッキー」のキャストにも挙がるんですが、まさか同一人物なんでしょうか??
映画通の方、ぜひご教示ください。
青二歳

青二歳