Haruki

ザ・バニシング-消失-のHarukiのレビュー・感想・評価

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)
4.9
正常と異常の曖昧な境界、異様なまでの執着など、人間の暗部が抉り出される。
それは人間らしくもあり、無邪気ですらある。

レックスとレイモンの会話は激情などない落ち着いたものだが、そこには徐々に膿が溜まっていく。
レイモンは自分の異常な面を飄々と話し、真実を知りたいレックスの期待を見事に蹂躙する。

斬新なカメラワークと音楽も相俟って、全編不条理な雰囲気が漂っている。
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