ルシオフルチ監督の名前を知っている程度でBDを購入。
ダリオアルジェント作品もそうだがエロチック描写は僅かでサスペンス重視の映画である。
意味深なカットが時折挟まれたり登場人物の特に女性が皆怪しい。
群像劇でもあるのでシーンごとに主役的キャストが変わる。
主役はあくまでも観客なのだろう。
物悲しいテーマ曲とサスペンスシーンになると緊張感のある曲がたまらなく良い。
ストーリーも今でも充分通用するし役者も皆素晴らしい。
撮影も当時の陰影の濃く出るフィルムの質感でイタリアの夏の暑さを上手く切り取っていて良かった。
また白壁の街並みも美しいのと近くに寄ると薄汚れた感じもリアルで、夜の雨が降ってるシーンや取り調べ室のシーンなどカッコいい照明で斜めに構えた構図がとても絵になる。
初めのシーンでパトリツィアが裸で日焼けマシーン?に座ってる割に全編を通じて色白なのは良くわからなかったが眼福なのでありがたい。後半のコスチュームもパッと見普通でよく見たらエロいのも天才的で素晴らしい。
ストーリーも色々捻ってるので純粋に楽しめたしカルトっぽい感じもあり事前のネタバレも無かったので展開ご読めず引き込まれた。
エンタメ作品であり社会風刺も盛り込んでいて奥深い内容。
子供が次々と殺される映画も稀有なのであまりメジャーな作品では無いとは思うが観て良かった。
ゴアシーンのチープな感じも含めて好き。