一人旅

新デモンズの一人旅のレビュー・感想・評価

新デモンズ(1990年製作の映画)
3.0
ルチオ・フルチ監督作。

イタリア残酷映画界の鬼才ルチオ・フルチがキャリア晩年の1990年に手掛けたオカルトホラーで、シチリアを訪ねたカナダの考古学者が中世の呪いに晒されます。ちなみに本家『デモンズ』シリーズとの関連はありません。

カナダ・トロント大学の考古学グループに属するヒロインは、研究のためイタリア・シチリア島の遺跡群を同僚たちと訪れるが、やがて15世紀に殺された修道女たちの呪いによって島の人々が不審な死を遂げてゆく…というオカルトホラーで、シチリアの風景美を背景に中世修道女の怨念が木霊します。

ルチオ・フルチの真骨頂である残虐描写がキャリア晩年にして冴え渡っていて、生きたまま目玉をくり抜かれたり、落とし穴で全身串刺しになるといったグロテスクなスプラッターが目白押しとなっています。特に、逆さ吊りにされた人間の“股裂き絶命”シーンは後世に名を残せるほどインパクト絶大となっていて、偽物(人形)とは分かっていても初見ではかなり驚愕します。
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