伝説的英雄として知られる黄飛鴻（ウォン・フェイフォン）。しかし彼は生まれながらの英雄ではなかった……という、英雄誕生までの前日譚を描いているアクション……に見せかけたコメディ。
　カンフーの修行そっちのけで、ひたすら料理の腕前を磨くことと、女に現を抜かす日々を送る黄飛鴻。そんな彼をライバル視し、日夜カンフーの特訓にいそしむ男ケン。そんな二人の前に、アヘンの密輸を企てる悪徳西洋商人が現れる。

　内容は一昔前のギャグ漫画のようなノリ。バカバカしかったり汚かったり。メタ発言まで飛び出す。悪徳商人の名前がインディ・ジョーンズなのも、わざとなのか偶然なのか、よくわからん。
　しかしまあ、カンフーの型はさすがに様になってはいる。それなのに最後の決闘での決着がプロレスのスリーホールドってどういうこと?

　とにかく、これぞチャイニーズ・コメディといった感じの作品。ただ、ある人物が飛び跳ねたら、着ている衣服からあの黒光りしてカサカサ動くあいつらがバラバラと落ちてくるシーンはホラー並みに恐ろしい。あのシーンは嫌な鳥肌が立ったな。

　あ、そうそう、主演はジェット・リーではありません。

タイトルから分かるようにワンチャイのパロディ作品
監督は周星馳映画でお馴染みのリーリクチー


伝説の英雄として描かれることの多い黄飛鴻が実は弱かったら……？を描いてる本作
主演はアランタムでぴったりのキャスティング
その他の出演陣も豪華で、彼らのおバカな演技を見ているだけで楽しい
特にテレサモウが自殺をしようとする件は面白く、流石リーリクチーといったところ
本作は勿論ワンチャイもパクってるんだけど、クワンタッヒン版へのリスペクトも欠かしていない
そもそも登場人物はみんな辮髪じゃわないし、黄飛鴻もドラゴンボールのチャオズのような帽子をかぶっている(クワンタッヒンも被ってたアレ
そしてレオンカーフェイ演じる黄飛鴻のライバルの名前がセキケン！
長年クワンタッヒンのライバルを演じてきた石堅へのリスペクトもあり素敵(そして最後にはサプライズも…？


アクションは意外にも流行っていた所謂ワイヤーアクションではなく、地に足つけたものになっていた
演者の中にアクション俳優がいないという事を考えたら、笑えてアクション的な面白さもあるので良かったと思う
ワイヤーないんだと思いきや最後の最後にしっかり無影脚を見せてくれるファンサービスも嬉しい


黄飛鴻映画を見ているとより楽しめる一本
でも曾志偉が武術の達人ってのはミスキャストだよなぁ…(そのギャップが面白いけど笑

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