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パペット・マスター2の消費者のレビュー・感想・評価

パペット・マスター2(1990年製作の映画)
3.6
・ジャンル
オカルトホラー/ダークファンタジー/スラッシャー

・あらすじ
政府に派遣され閉鎖されたホテルにやって来たキャロリンとパトリックの兄妹率いる超常現象調査チーム
彼らはかつてここで超能力者アレックスが何を見たのかを調べにやって来たのだ
そこにオカルト研究者のカミールも加わり調査を開始するのだが彼女は動くパペットを目撃して間も無く失踪
更にパトリックが一行の目の前でパペットに殺害されてしまう
ここで何が起きているのか?
謎が謎を呼ぶ中で彼らの前にホテルの所有者と主張する全身を包帯で巻いたエリックと名乗る男が現れる
彼のやって来たタイミングからキャロリンは失踪と死に関わっているのでは?とエリックを疑い始める
そしてその読みは当たっていた
エリックは裏で密かにパペットを操り陰謀を企てていたのだった
確証が無く、まだ真相を知らずにいたキャロリンだったが彼の真の狙いは彼女自身で…

・感想
魔術で命を吹き込まれたパペット達とその主であるパペットマスターを巡り起こる陰謀と惨劇を描いたシリーズ2作目

前作よりは話も分かりやすかったもののその分、映像も含め全体的に陳腐化してしまった印象
1作目で初代パペットマスターであるアンドレ・トゥーロンは善良な男として描かれていて、だからこそ彼の死後にパペットマスターとなったニールが悪役として成立していた
しかし今作では背景こそあるもののアンドレがいささか独善的な人物像となっていて、彼を蘇らせておきながらパペット達が最後には前作の様に反旗を翻した理由もよく分からず…

またパペットが割と簡単に殺されていくのも何だかなぁ、と
どこか間抜けで腕力では人間に敵わないのが前作では可愛げとなっていたけど今作では呆気ない
逆に新しく出て来るパペット、トーチの能力はチートだし…w

そして何より前作同様、ゴア描写がやっぱり弱い…
それならそれでもっと映像の不気味さを突き詰めてくれていたらまだ良かったんだけど…

唯一良かったのは終盤、エリックことアンドレが自らの魂を移した人形やラストに出て来るカミールの遺体を人形化させ復活した彼の妻エルサの姿
人間と人形、両方の要素が組み合わさったビジュアルがまさに不気味の谷という感じで好きだった

ホラーで3作目となると駄作化する事が多いイメージがあるけど次作はどんな感じなんだろう…
まぁ作品数が異常に多いしリメイク版もあるので次がダメでもその先で取り返してくれる可能性に期待はできるけど
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