字幕鑑賞。
2021年74本目。
舞台はブラジル、リオデジャネイロ。
ギャングと汚職警官、腐敗した政治家を相手に特殊部隊BOPEに所属する主人公ナシメント中佐の戦いを描いた社会派作品。
"現実との類似に関わらずこの物語はフィクションです"という語りから始まるのが印象的。
ブラジル社会がどれほど闇が深いかを暗示している。
B級ジャケ写に騙されることなかれ。
作品の内容もなかなかに濃い。
スラムを仕切るギャングを潰せば終わりという簡単な構造ではなく、新たに汚職警官が頭となり、ギャングに代わり別のビジネスで金を稼ぎ、それを基に政治家へ近づき互いに恩恵を受ける“システム“を構築する。
あくまでフィクションだがとても生々しかった。
状況が危うくなれば、例え上の人間でもトカゲの尻尾切りのように消される恐ろしさ。
ブラジル社会と比べれると日本社会がどれだけ平和なのかを思い知る。
戦う前から勝負がついてるような圧倒的劣勢の状況でも己の信念と正義をかけて腐敗した”システム“に立ち向かう主人公。
いつの時代もこうした私利私欲に囚われず不正に立ち向かう人が出てくるのが希望であり光。
他の方のレビューにも書いてあるように実はこれが2作目とのこと。
1作目も気になる。