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エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPEのtheocatsのレビュー・感想・評価

4.5
政警暴、癒着腐敗物としては絶妙の面白さ

よくありがちな政治家と警察、そしてマフィア暴力団の癒着腐敗ストーリーだが、本作はブラジルを舞台とし、ポピュリスト(極右ファシスト系)政治家と警察内部の腐敗暴力一派が結託。
腐敗警察一派はギャングを一掃しかわりに〝みかじめ料”をスラム街からむしり取り、ギャング一掃の成果をポピュリスト政治家が悪用。
そこに立ち向かうのが正義の使命に燃える特殊部隊隊長と隊員たちという構図。

さして期待はなかったが、テンポがよく集中しないとついていけなくなりそうで真剣に見る羽目になる。(1.5倍速から1.3倍速にペースダウン)

隊長のモノローグという形で進行する演出が奏功したということなのか、ブラジル舞台という緩さが作用したのか自分でもよくは分からないが、シリアスバイオレンスの中にも微妙なユーモアが感じられ息詰まるだけでなかったのが良かったのかもしれない。
※これが米西欧系映画ならシリアスダークトーンで辟易した可能性高し。

元妻と子供の取り合い?という南米ならありそうな隊長と左翼政治家の絡みも、終盤は予想外の展開となり面白味醸成に寄与。

総体的になかなか充実していた印象。

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