愛する妻を失った。
頑固で変人扱いされる老人は、
後を追うために首を吊ろうとして…。
妻を失ったことで一層頑なになっていたオーヴェが、引っ越して来た家族との繋がりから、少しずつ心を開いていく。
自殺しようとするシーンは、絶望の淵に立つオーヴェを見るのが辛くなるのに、死ねずに文句を言う彼にはくすっと笑ってしまう。
オーヴェは、ただの偏屈ジジイではない。彼は、人を愛するということを知っているから。回想シーンのソーニャはいつも輝いていて、オーヴェの心の支えだったんだろうな。
彼の人生に起こるいくつかの悲劇は、耐え難く悲しいけど、前を向き続けるオーヴェがラストにはとても愛おしくなる。