ミシンそば

永遠のガビーのミシンそばのレビュー・感想・評価

永遠のガビー(1934年製作の映画)
3.5
オフュルスがイタリアで撮った作品。
悪夢ものでもあり、ファム・ファタールものでもあるが、まず初っ端から舐めるように動きまくるカメラワークに度肝を抜かれる。これがほぼ九十年前の映画か。
途中で字幕が挟まるシーンなんかにサイレント映画に近い要素もあるが、そこに嫌味さがないのもいい。
むしろ今観ると新しささえ感じるわ。
ガビーが招来させた結果はともかく、彼女の感性がいかに普通だったかが、最後の電話のやり取りからもよく分かる。