sonozy

天はすべて許し給う/天が許し給うすべてのsonozyのレビュー・感想・評価

4.0
ダグラス・サーク監督作、初鑑賞です。
ゴダール、カウリスマキなどから絶大なリスペクトを受ける"メロドラマの巨匠"とのこと。

何故か邦題が『天はすべて許し給う』『天の許し給うものすべて』『天が許し給うすべて』と3つあるようで。笑;

トッド・ヘインズの『エデンより彼方に』、ファスビンダーの『不安と魂』はこの作品のオマージュ。

未亡人のキャリー(ジェーン・ワイマン)と、その家の庭師のロン(ロック・ハドソン)の、これぞメロドラマの王道なお話。

キャリーは、大学生の息子と娘は家を出ており、悠々な暮し。
女友達の誘いがあれば社交クラブやパーティに参加し、彼女との再婚を狙う裕福な男性陣もいる。

ロンはキャリーの夫が在名中から庭の手入れをしているイイ男。
(ロン役のロック・ハドソンは、ジェームズ・ディーンと『ジャイアンツ』に出てた人で、シルヴェスター・スタローンからアクを抜いた感じ?)

たまたま庭の件で話をしたキャリーとロンは互いに惹かれていくが、その関係は保守的な町の友人知人の噂のネタとなり、二人の子供も猛反対。
二人の行方は。。

ビビッドで美しい映像。
フォード、シボレー、リンカーン...美しいデザインとカラー(水色系がキレイ!)の車。
H.D.ソローの「森の生活」を実践しているようなロンの山奥での生活。
二人で暮らすべく手を入れていく水車小屋...

『エデンより彼方に』の映像美、魅惑のジュリアン・ムーアを改めて見たくなりました。
sonozy

sonozy