masudasantaro

ダージリン急行のmasudasantaroのレビュー・感想・評価

ダージリン急行(2007年製作の映画)
4.0
ロードムービーは、人生を見直す映画が多くなるわけだけど、これも良い映画だった。
お互いなかなか分かり合えない3兄弟が、心の旅と銘打ってダージリン急行で行動を共にする。
旅の終盤、3人で鏡を見ながら長男が、顔の包帯を取りながら「まだ治療が必要」と言い、それに対して次男が「じき治る」三男が、「傷が味わいを出すさ」と言うやりとりが印象的。
これは、3人の過去の出来事からのわだかまりが残る関係を、そのままうまく表現していると思った。
そして、ラストの発車する電車に走って飛び乗るシーンでは、父親の形見の鞄も何もかも荷物を放り捨てて飛び乗るということが、過去を捨て去り3人で再出発するってことなんだろうなと感じた。
映像も音楽も印象的で、良い映画でした。
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