コーカサス

私を野球につれてってのコーカサスのレビュー・感想・評価

私を野球につれてって(1949年製作の映画)
3.5
女性に買収されてしまった野球チームに所属する選手たちの恋あり笑いありダンスありの奮闘を描いたスポーツ・ミュージカル。
何と云ってもフランク・シナトラの美声とジーン・ケリーの見事なダンスが見どころ、それと同時に“映画と野球”というアメリカにとって最も重要な二大文化が融合した“野球映画”の古典でもある貴重な一本だ。

Take Me Out To The Ballgame(『私を野球につれてって』)は、今やメジャー30チーム何処の球場でも7回、所謂「セブンス・イニング・ストレッチ」になると流れる“古き良きアメリカ野球”を思わせる定番ソングである。
調べによるとその起源は、1910年にワシントンで行われた公式戦開幕試合でウィリアム・ハワード・タフト大統領が7回の攻撃時に背伸びをして立ち上がった姿を見たファンがそれを真似してこの楽曲を歌ったことからとされ、アメリカでは「ハッピーバースデー」に次いで2番目に演奏されるほど。
過去、日本でも千葉マリーンズにバレンタイン監督が就任したシーズンに『アメリカデー』と題した試合が幾度か行われ、試合前にアメリカ国歌を、7回に「Take Me Out To The Ballgame」を球場に流したことがあり、その場に居合わせたアメリカかぶれの筆者はえらく感動したものだ。

本作を鑑賞したのは2024年3月だが、レビューはようやくの12月…。
大好きな野球シーズンは終わっている。
大谷選手の「50―50」は凄かった。
しかし、今年創立90周年を日本一で飾れなかった我が巨人軍には来季こそ闘魂込めていただきたく、それでも『長嶋茂雄デー』や『ティファニーデー』を生で観戦出来たことは何よりの幸せ。
あゝ、今から開幕が待ち遠しい。

34 2024