旧チェコ・スロバキア出身の女優ゾーラ・ケロヴァはBlu-rayに収録されているインタビューで、今作のストリップシーンについて「恥ずかしくて粗暴で過酷な仕事だった」と言及している。
『墓地裏の家』の1年後に公開されたこの映画は、ルチオ・フルチの盛衰をを肌で感じることのできる作品だ。『墓地裏の家』から『マーダロック』までフルチ映画は素晴らしい音楽と未だ健在なカメラワーク、そして凡庸な脚本の3本柱で構成されていて、今作もその例に漏れない。
複数の女性が連続殺人鬼に惨殺されるのを執拗かつ残忍に描写したり、ポルノ映画並みに出てくる性的なシーンの数々が始終アンダーグラウンドな雰囲気を醸し出し、倫理的に問題のある物語に何か奥行きがあるような幻がラストシーンにはある……。
観終わった後には有害図書という言葉が脳裏に浮かびました。
「ルチオ・フルチは不快な人柄で有名だった」
(上記のインタビューより)