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カノンのbennoのレビュー・感想・評価

カノン(1998年製作の映画)
3.5
ギャスパー・ノエ監督作品『カルネ』の続編。

この映画は全てのモラルに戦いを挑んだ元馬肉売りの物語です。

パリを離れ妊娠中の愛人(元カフェの女主人)と共に暮らし始めた元馬肉屋は日々苛立ちを募らせていました。

高慢な愛人…臭い姑…陰鬱な田舎暮らし…。
何もかもが気に入りません。

そしてある時遂に爆発!怒りに任せ愛人を殴打、流産させてしまいます。

その後パリに戻り、仕事を探すも見つからず…
娘を残して死ねないと、彼はシンシアを施設から連れ出し、破滅的な幻想に囚われるのでした…。

前編『カルネ』が衝撃的でしたが…
ここまで来ると衝撃的が笑劇的に…!
やばい話であるのに、つい笑ってしまいます。
『カルネ』同様、重低音の効果音も健在!加えて水戸黄門のような音楽でパワーアップしてます。

« L’homme a une morale. »
(人間にはモラルがある)

ただそのモラルは人それぞれ…とにかく自分がモラルと豪語するロクデナシ親父!

ただ娘を愛する気持ちは……
同タイトルの曲♪カノン♪と相俟って涙ぐみそうになった矢先!……一気に引いてしまいましたს
やっぱり彼の愛情は歪んでいたს

ギャスパー・ノエは紛れもなく変態監督でした。

因みにこの作品から『アレックス』へと繋がりますს 『アレックス』冒頭での裸のおじさんがこの馬肉店の父親だったと初めて知りましたს


thanks to; ちぃしゃ〜ん𖤐࿐⋆*
thanks to; Takayuki さ〜ん𖤐࿐⋆*
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