カノンの作品情報・感想・評価

「カノン」に投稿された感想・評価

Moeka

Moekaの感想・評価

3.8
映画界の次世代天才変態監督ギャスパー・ノエの長編第1弾!愚痴愚痴みんなが思っててもなかなか言葉に出せないことを言い続けるひとりのおっさん。そりゃこれはモラルに戦いを挑んだ男の物語なんだから当たり前。カノンのように万物のモラルを追いかけて生きようとするがそれをすると首をしめる、なら自分で異常でも旋律を作ってしまえ!それでもそこに存在する普遍的な概念は愛、、、音楽センスにただ脱帽、不条理と利己的な人間の姿をノエがえぐるとこうなる!
「エヴォリューション」の監督、ルシール・アザリロヴィックの作品を探していたら本作が引っかかってきた。

監督:ギャスパー・ノエ
製作:ルシール・アザリロヴィック
しかもギャスパー・ノエの奥さんらしい。

へぇ〜〜〜☆

そんな訳で鑑賞♪
えっ?続編なの?
前作「カルネ」はなかなか手に入らないみたい。。。

約95分間、非常に無口なおじさんの心のつぶやきを延々聞かされる。
愚痴、憤怒、暴言…。
お金もないし仕事もない。
誰も助けてくれない。
おじさん怒り心頭、殺してやるを脳内で連発。

いい加減疲れて来た時に、警告文と共にカウントが始まる。

何これ!新しい 笑


妄想の中で欲求を満たしたおじさん。
いろいろとやらかしたくせに、発した言葉は人間らしい一言。
そして抱擁…
あれ、でもこれも妄想…?

結局おじさんの独りよがり的なつぶやきが本心なのね。

世の父親たちって本当は。。。
↑今最低なこと考えました。


朝から観る映画じゃない(-。-;
非常に消耗…。
夫婦そろって強烈なもの作るのね…
se7enteen

se7enteenの感想・評価

4.0
中学生の時に観た以来


警告からの欲求爆発が最高

倫理的には妄想の方がマトモなラストだよね(笑)

でも「すべてのモラルに挑戦する」映画だからあれでOKか


カルネから見返したかったけどレンタルしてねぇ

セル版もプレミア価格
LEON

LEONの感想・評価

4.2
モラルとは何か…。

人間社会にモラルがなかったとしたらどんなに楽だろう…いや、どんなに恐ろしいのだろう。

人間は日々成長する過程で様々な経験を積み重ね、外形的な影響により倫理観が培われる。

倫理観とは自らの意思で作り出すモノではなく、全て外部からの凝り固まった無言の圧力とも言える中で作られる。

同時に人間はひとりでは生きていけない弱い生き物であるがために、その倫理観と引き換えに社会に認められ順応できるという訳だ。

それが良いのか悪いのか自分には分からない。

正しい倫理など存在しない。

間違った倫理も存在しない。

倫理とは人間が作り出すのではなく〝時代〟が作り出すモノで、良かれと思った倫理も時が経てば批判や憎悪を生みかねないことにもなる。

しかし人間も動物である限り倫理観とは真逆にある〝本能〟がある。

この〝本能〟との対自が人間としての最大の難題であり、且つ魅力なのだ。

本能が目覚め呼び起こされる欲望は善なのか悪なのか…

孤独になればなるほど妄想は膨らみ、自らを窮地に追い込む。

泥沼に落ち追い込まれるまでに追い込まれ、その先にあるモノは…

この『カノン』を観れば1人の孤独な男の〝異常なる愛情〟の末路が楽しめるでしょう..★,
不満、愚痴、何もかも上手くいかない主人公は、人を恨むことしかできない。そんな彼の心の中を一時間半聞いてあげる感じ。暴力、差別も炸裂、あまりの理不尽さにモヤモヤ。

ずーーっと彼の心の中がナレーションで入りストーリーが進んでいくので、
事件が起きるまでの犯人の心理描写を観察してるような面白みはあります。途中混乱していくシーンは色んな言葉が畳み掛けていき、自分まで気がおかしくなりそうになる。

ラストは彼なりのハッピーエンドで締められてて私は好みでした。

冒頭「本作はあらゆるモラルに反発、挑んだ映画である」と写し出される。モラルって何、正義って何??みんな一緒なはずが無い。

好き嫌い別れる設定だと思うけど、こんな映画を作ったこと、それだけでブラボーです
ck

ckの感想・評価

5.0
俺はムショ帰りで、元馬肉売り男が愛おしい。ルサンチマンの塊で洒落にならないDV男かつ国粋主義者の娘への愛。号泣。傑作。
ギャスパー・ノエは暴力をありのまま見せて、復讐や偏見を衝撃的に描く。
過激なテーマに真正面から取り組み、残忍なその映像は常に物議を醸す。
ずーっと喉元に拳銃突きつけられてる感じなのに、最後の方で「人間にモラルはある」って堂々と謳ってるのもはや清々しい。おっさん、ほんとに独白多い笑
アタフ

アタフの感想・評価

3.4
ルサンチマンを溜め込んだオヤジのぼやきと憎悪

『エンター・ザ・ボイド』や『アレックス』でも思ったが、ギャスパー・ノエ監督の映像は斬新だ!!"ドゥン"という音とともにカットが切り替わったり、"ギュン"みたいな音でアップしたりパンしたりする、いや~斬新、斬新。

一番驚いたのが終盤、突然「映画館を出るなら30秒以内で」という注意書きが表示される、ええぇ…なんだこれ…
この後いろいろと衝撃展開になっていくんですが、当時本当に映画館から出ていった人っているんですかねぇ?

主な内容は終始オヤジのぼやき、フランスやら金持ちやら妻やらにモノローグでぼやきまくる。多分こんな考えの人ってたくさんいるんだろうな~何かを逆恨みして自分の境遇をそれのせいにする人、ネットとか見てるとそう思います。だけど将来自分がこんな感じのオヤジなならないとは限らないのが怖い。

基本的に終始オヤジのぼやきなので飽きてくると言えば飽きてきますが、終盤の展開は衝撃的だった。ラストのこの厭なモヤモヤ感、感動したかと思えばそれかよ(# ゚Д゚)
『ニンフォマニアック』とか『マジカル・ガール』を見終わった後と同じ気分になりました。

というかこれ『カルネ』の続編だったのか、見ておけばよかった。
続編なのだが、前作をくどくどと解説した特典映像か何かといった印象。蛇足?
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