このレビューはネタバレを含みます
ある日の雨をきっかけに出会い、惹かれ合った2人。
ロマンチックな話だけれど、2人の前にはいくつもの壁が立ちはだかります。
近所の目、家族の無理解…
ただ、この作品は彼女たちをただ「可哀想な人」として描いているわけではありません。
苦しい話ではあるけれど、ユーモアや人間らしさも忘れません。
アリの祖国を尊重せず「早くドイツに慣れなさい」と言ってしまうエミ(悪意はないのだけれど)。
外国人であるアリを連れてヒトラーお気に入りのレストランに連れて行ったり(悪意はないのだけれど)。
孤独感から、つい他の女性を訪れてしまうアリ。
すれ違いを経て、再びあの場所で会い、踊り、気持ちを交わす2人。
しかし、今度こそ真に気持ちが通い合った、かもしれない、という時にはすでにもう。
時は待ってくれないのです。
少しでも長く、2人が穏やかで幸せな時間を過ごすことを願ってしまう。
そしてクスクス、どんな料理なんだろう。食べてみたくなった。