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不安は魂を食いつくす/不安と魂の333のネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

不安は魂を食いつくす
幸福が楽しいとは限らない
お互いに優しくしなくちゃ人生の意味がない

二人になってから話し相手のいない独りに戻ることを考えると絶望するけど、二人でいても孤独は消えない、しかもいつかは必ず独りに戻る、いつも忘れているけど本当はずっと逃げ場がない

二人の恋が始まるのが「もっと話していたい」みたいなところからなのが良かった
扉の枠越しのショットがどれも美しいけれどわたしのお気に入りはバーの女主人とアリのシーン…抱き合っているのに自分の力ではどうにもできない悲哀が押し寄せてくるようで、さみしくて美しかった
エミ、声も話す言葉も笑い声も泣き声もすごく無垢で素直な人で、だからこそ分かりきっていたであろう差別を受けても胸が痛んだしエミが(おそらく無自覚に)アリに差別的な言動や冷たくしていたのもつらかった

人の視線!冒頭ものすごい!変化せずただすごくじっと見る、既視感があると思ったら2日前に見たカウリスマキ………
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