リーナ・ヴェルトミューラーもシチリアに見せられた監督。彼女の『Mimì metallurgico ferito nell'onore(名誉を傷つけられた冶金工のミミー)』 (1972)はカターニアの共産党支持者がトリノに出稼ぎにでかけ、カターニアに帰ってきたときはすっかりマフィアになっていて、「名誉(onore)」をめぐる大どんでん返しの話だったけど、その6年後のこちらの映画のタイトルもやたら長くて「Fatto di sangue fra due uomini per causa di una vedova. Si sospettano moventi politici. (ひとりの未亡人をめぐって二人の男の流血沙汰。政治的な動機も疑われる)」というもの。