このレビューはネタバレを含みます
「名誉なき野郎ども」
ハンスという“ユダヤ・ハンター“はこの物語の引き立て役のようで、隠れるユダヤ人・国家のスパイ・なりすまし」みんなその存在をコイツに見抜かれる。
ユダヤ人のショシャナはハンスに殺されかけるものの急死に一生を得て、ハンスから逃げた。
しかし何年か後、働いていた映画館でドイツ側の英雄兵士に恋をされ、ドイツ側支配者たちが集まる場にてハンスとまたもや遭遇。支配者たちが自分の映画館で鑑賞会をすることを知る。
ショシャナ、映画館での復讐を決意。
ブラピ演じるレイン中尉は“バスターズ“として動き、ナチスを拷問、殺害。
レイン中尉の目的は、ドイツ人にこのバスターズの存在を知らしめ、恐怖で支配すること。拷問は頭を剥ぐほど残酷。
レイン中尉も映画館にドイツ側支配者たちが集まることを知り、映画館での爆破を企てる。
後半は誰が、何がどう作用しあって何が起こるのか考えずにはいられない。考えるだけでワクワクする感じに惹きつけられた。
駆け引きのシーンでは一人一人の人間の思惑がうごめき、最後にはアクション/戦争映画らしく銃がぶっ放される。
戦争の行方に最も関与する支配者たちのさらに裏で進むコトに一番こだわっている気がした。
歴史には背景があり、さらに事件の周りでも人は動き続けている。それは当たり前のことだけど、実はそれこそが戦争や人間の本質であることも微妙に教えてくれる。
物語は探偵が事件を解決するときのようにじわじわと、でもテンポ良く痛快に進められる。
タランティーノ初鑑賞。
こんなに自由で映画らしさ全面の映画は初めて。