このレビューはネタバレを含みます
青サギは悪いやつだと思ってたのに。
"あばよ友達"が忘れられない。
ファンタジーの世界にいつのまにか入ってるんだけど、最後はちゃんと現実の世界にそっと戻してくれる作品だった。映画館で観たことを後悔させない、映画館で観れてよかった映画。
まず炎の描き方。母親は炎で亡くなって、炎がトラウマになってたのに、別の世界では炎に助けられて。しかも助けてくれたのは母親で。そんな矛盾も描き切ってるのがすごい。
ファンタジーなんだけど、現実との境界を感じさせない画力と台詞で感性をすごく刺激された。
お母さんと息子の現実に戻る覚悟とか意志の強さとか、弱音は一切吐かずに、希望をもって元の世界に帰っていくところが好きだった。二人の生き方もやっぱ似てるんだな。
「向こうの世界に戻ったらまた青サギやキリコさんのような友達をみつけます」だっけ？うろ覚えだけど、とにかくあのいじめっ子たちがいる現実に戻ってもまた僕はちゃんと生きていけるからっていう意味であろう台詞も感動した。あと、え、青サギもう会えないんかっていう余韻。
最後、地球儀で畳みかけてくるよね。
映画館で出会えてよかったありがとう。
小難しい裏話とか監督の考えとかは分からないけど、そういうのは抜きにただ感動した。改めてスタジオジブリの描くアニメーションの力って本当にすごいなと思った。画力、声、音、タイミング、台詞とかすべてが心にスッと入ってくる。
宮崎駿監督とスタジオジブリの最新作を観られる時代でよかったと思える作品でした。またいつか観ます。
