イチロヲ

団鬼六 美女縄地獄のイチロヲのレビュー・感想・評価

団鬼六 美女縄地獄(1983年製作の映画)
3.5
祝言の当日に夫を戦地へと送り出された裕福層の夫人(高倉美貴)が、夫人を横恋慕する村役場の青年(山路和弘)によって、拉致監禁されてしまう。高嶺の花に対する凌辱と調教を描いている、日活ロマンポルノ。団鬼六原作。

赤紙が飛び交う有事の村落を舞台にして、男女の性の営みが描かれる。調教プレイの内容は出涸らしのものばかりだが、展開がアップテンポのため、ドラマの停滞感が薄い。寒村のトラディショナルな雰囲気も良い。

何よりも、責め手となる青年が、夫人に対してデスマス調であり、常に謙っているところが好印象。主演女優・高倉美貴の乳房が谷ナオミのそれと似ており、大理石のような肌を拝めるところも絶品。

雑多な日本家屋の内部を縦横無尽に動き回るカメラワークや、局部に消しを入れずに女体を映し込む職人技など、演出面での見応えも冴え渡っている。やっていることは普段通りのSM映画だが、個人的には擁護したい逸品。
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