Nakanishi

アウトレイジのNakanishiのレビュー・感想・評価

アウトレイジ(2010年製作の映画)
4.3
石橋蓮司が襲われたあと、スパゲッティ(パスタではない)をおいしそうにすする國村隼。笑えるけど笑えない(映画だとギリ笑える)絶妙な演出。やはり巧いです。

初期北野作品と違い、人が死ぬ前はしっかりと予兆があります。石橋蓮司も、國村隼も、椎名桔平も、みんな「死」が明示されてから死にます。

序盤から終盤まで緩急はあまりなく、淡々とした緊張感が漂います。初期作品のような妙に平和ボケした嫌な雰囲気はあまりありません。しかし、バーベキューのシーンはソナチネ、囚人たちが野球をするシーンは3-4Xを彷彿とさせ、ファンサービスもあったりします。映像のキレも、往年の名作には流石に劣りますが北野節全開で最高です。

今まで培ってきた北野監督の技術をエンターテイメントに落とし込んだらここまで面白くできる、ということを作品を通じて証明している映画です。結局、こういうのが面白いし売れますよね。毎度飽きずに見てしまいます!!
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