びんと

グラディエーターのびんとのネタバレレビュー・内容・結末

グラディエーター(2000年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーは王道らしいという事前知識があり、確かに突飛な展開はなかったかもしれないが、次がすぐに読めるような展開でもなく緊迫感も感じられ、目が離せなかった。
戦闘シーンは多いが長すぎると感じることもなく、全体的にテンポが良かった印象。
劇伴が観客の歓声と絶妙にテンポを合わせてある部分があったりと、とてもかっこよかった。

マキシマスはカリスマ性や戦闘力が高すぎた故につらいことに巻き込まれていて不憫。復讐心が大半だったろうが、先代への忠誠心と今後のローマのことも想えていて、すごい人だと思う。哀愁漂う表情がよかった。あとかっこいい。

コモドゥスは色々と可哀想な人だった。愛されたくて認められたくて、すべてを持っていたマキシマスが羨ましくて仕方ない。徐々に悪くなる顔色やどこか狂っていくような表情の変化が、残念な我儘皇帝で終わらず気味悪さ諸々を引き立てていてすごかった。
終盤、舞台に自ら上がった際、手を上げて観客から歓声をもらおうとしていて、全く沸いてはない、最終的に裏切られて1人残される等々、同情はできないが溢れる哀れさと空しさが逆に潔かった。
びんと

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