イーグル

グラディエーターのイーグルのレビュー・感想・評価

グラディエーター(2000年製作の映画)
4.2
【どんなに求めても手に入れられないものを追う】

◆全体
それぞれの人物が求めているものが手に入らず、さまざまな形で追う姿が印象的。

序盤はマキシマスに同調し、話を追っていく中で、ただ貪欲に「愛」を求める皇帝コモドゥスの姿に同調した。
彼は残忍で卑怯で歪な皇帝ではあった。それは生まれながらのものではなく、環境がそうしてしまったのではないのだろうか。序盤マキシマスの活躍に前皇帝が敬意を示している時の焦り姿や表情に、そういう背景を感じてしまった。

◆おはなし
マキシマスが能動的に動いて何かをする事はなく、背景もあまり語られる事なく終わってしまったため、感情が見えづらかった。
良い将軍であり、英雄である、というのは理解できたが、あまりに周りの環境に馴染むのが早く、置いてけぼりになった。ただ時代背景を踏まえるとその時の人はそうせざるを得なかったのかもしれない…?
「復讐」という強いテーマはあったが、常に同じ顔で受け止めていただけで、怒りや情念に燃える何か、が見えづらかった。感情が一定すぎる。

コモドゥスの俳優さんが上手すぎたので「コモドゥスかわいそう」という気持ちになって終わってしまった…。

コロッセオの闘技シーン、戦車の車輪に剣を仕込んであるのはヤバすぎる。
あそこの隊のシーンはかっこよかったけど、なんかこういまいちマキシマスの格の違い的なのがわからず終わっちゃった…。
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