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稲妻のumihayatoのレビュー・感想・評価

稲妻(1952年製作の映画)
5.0
誰しもが生まれる場所は選べない。
好きで生まれてきているわけではないのだ。
こんな家族とはいたくないと思うことなんて当然あるだろう。
では、家族関係の最後の砦とはなんだろう
母と子の最後の砦とはなんだろう
そもそも家族の機能ってなんだろう

その答えが常に見えそうになっては隠れ、見えそうになっては隠れ

当時としては「家族を見限り、関係を絶って一人で自立する」というのは、珍しかっただろうし、今よりも大分薄情で罪なことだと思われていたろうなと思う。
新しい家族関係のあり方として鮮烈であったろうし、そこを良しとさせるラストシーンだった

自分の生活が壊れる理由
自分ではどうにもできない生活に居直り、幸せになる方法

成瀬作品3本目ですが全てにそれが描かれているようであり、そしてそれがまた、時代を超えてもすんなりと入って来るような気がするのです。
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