zhenli13

稲妻のzhenli13のレビュー・感想・評価

稲妻(1952年製作の映画)
4.2
2013.1.3
この日ファスビンダー『マリアブラウンの結婚』と成瀬『めし』『稲妻』を観ている。

これら三作品はいずれも敗戦後の物語。男が圧倒的に少なかったり寡婦だったりするうえ、何らかの形で男に頼るなり利用するなりしなければ女が独りまたは母子だけで生きていくのが困難な時代を描いている。
そんな社会に対して「男なんてケダモノよッ!プンプン!男に寄生するなんて真っ平御免だワ!」てな具合に息巻く『稲妻』での高峰秀子。でもちょっと気になる高潔な王子様も見つけつつ、そのへんに帰着しないあたりにこの物語の旨味をみる。

2018.2.16
男と女のどうしようもないズルズルの物語って蹴り入れたくなることが多い中、『稲妻』はかなり好きだ。
高峰秀子の部屋からの視点とその交差で涙が出た。そして遠くの稲妻。
zhenli13

zhenli13