ゆっきー

10番街の殺人のゆっきーのレビュー・感想・評価

10番街の殺人(1971年製作の映画)
3.0
『絞殺魔』以上に陰鬱とした実録犯罪もの。観てて気が滅入る。頭が弱いせいで罪を着せられ吊るされたジョン・ハートが印象的だった。ラスト、部屋の壁をたたいた音で、壁に埋まった死体が発掘されるシーンがホントぞっとするよ!!

最初の殺人のシーンで、ガスを吸わせて、もがく女を諌めようと体(おもに胸)をほんのちょっと掴んだり、貸家を見に来た階段を登る女の足にほんの一瞬だが目を奪われたりする演出がすげー地味に織り込まれてる。ああいうほのめかしみたいな演出が上手いんだよね。

あと、家を出ようとする妻を殺す件も素晴らしい。あの省略の凄さ。妻が家を出る話を持ちかける⇒ロープのカット⇒なにやらせっせと作業するアッテンボロー⇒カメラがパンしたらテーブルクロスに包まれた死体 明言はされてないけど、これだけで妻殺したことになるもんなぁ。
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