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火事だよ!カワイ子ちゃんのTnTのネタバレレビュー・内容・結末

火事だよ!カワイ子ちゃん(1967年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

 ミロス・フォアマンってそっかチェコの監督か。今作のひたすらスラップスティックな笑いの所からアメリカン・ニューシネマの金字塔である「カッコーの巣の上で」に行くのすごいな。カッコーという外部から見つめたからこそ言い当てたアメリカ像でもあったのか。それでも、チェコヌーヴェルバーグが合衆国に受け入れられるというのはもう当時表現における裾野がデカいことを物語ってるなぁと。

 消防団のおっさんと彼らにミスコンに無理くり担ぎ出される女性たち。この誰もが片田舎にいるような人らで、圧倒的に華が無い。愛嬌は次第に湧いてくるので不思議なのだが。ラストにかけて熱気を帯びてく会場も良いが、これが政治家と民衆の戯画で無くてなんであるだろうか。民は狡賢く、政治家は能無し、思うようには最初からいかない、ので笑うにつきる。と思えば「アマデウス」の笑い声で幕切れのあのオチを思い出したり。外に投げ出された家財道具のベッドで寝るのは絵本のようだった。
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