Sari

ウラジミールとローザのSariのレビュー・感想・評価

ウラジミールとローザ(1970年製作の映画)
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2019/02/24

製作ミュンヘン・テレ=プール
監督・脚本 ジガ・ヴェルトフ集団
原作 シカゴ・エイト裁判の記録
16㎜撮影/製作者による放映拒否

アメリカの新左翼集団「シカゴ8(エイト)」の裁判を戯画化して描く。
ウェザーマンを始めとする8人のメンバーが紹介される。
ヒットラーに忠誠を誓う検事。
黒人を法的侮辱罪で叱責しつつ、こっそりヌード写真を覗く裁判官。被告たちによる帝国主義の告発、女性と黒人の解放闘争のアジ演説。ブレヒト風茶葉劇である。
幕間に、ゴダールとゴランは、登場人物たちがテニスをしているコートのネットサイドを歩き、唸りながらこのフィルムのなりゆきを議論する。
ゴダールはアンヌとクッションのキャッチボール。
ジガ・ヴェルトフ集団としては、珍しくリラックスした作品である。
ジュリエット・ベルトが緑ヘルにゲバ棒といういでたちで日本の毛沢東派学生を演じているのが、ご愛嬌。
間に流れるのはローリング・ストーンズみたいなRockで、歌詞を聴いているとウェザーマンのテーマソングのようだ。
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