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ハッスルの一人旅のレビュー・感想・評価

ハッスル(1975年製作の映画)
3.0
ロバート・アルドリッチ監督作。

『キッスで殺せ!』(1955)のロバート・アルドリッチが演出を手掛けたサスペンス映画で、バート・レイノルズ&カトリーヌ・ドヌーヴの米仏二大名優が競演しています。

ロサンゼルス市警のフィル・ゲインズ警部補は、浜辺で不可解な死を遂げた若い娘の死の真相を突き止めるべく相棒の黒人刑事と共に捜査を進めていく中、やがて娘も参加した乱交パーティーの主催者である大物弁護士の存在が捜査線上に浮上してきて…という刑事サスペンス物で、バート・レイノルズが昔気質の警部補を演じ、彼の恋人である娼婦をカトリーヌ・ドヌーヴが妖艶に演じます。

若い娘の死を巡る捜査サスペンスですが、娘の死を受け容れられない傷痍軍人の父親による強硬的な独自捜査が警察の捜査を掻き乱していく展開が異色となっていて、娘の死を自殺と考える警部補vs娘は殺害されたと確信する父親との相克と意外な結末に見入る作劇となっています。

弱い女性を喰い物にする権力者&性風俗産業の闇を暴き出した骨太な刑事サスペンスで、バート・レイノルズが下す公私混同気味の決断が人間味に溢れています。
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