浅野公喜

甦る怨霊/魔界少女キャシーの浅野公喜のレビュー・感想・評価

3.5
Youtubeのホラー番組チャンネルCreature Featuresで鑑賞可能な(所々に番組ホスト達のトーク有り)、かつて交通事故で亡くなった少女の霊が人形を通じて甥である兄の娘に憑りつくオカルトホラー。

ジャケットにも描かれている屋根裏に有る少女の肖像画の目が緑色に光ったり、目が縫われている人形等不気味な雰囲気が漂っており、残酷描写こそ控えめながら近所の遊び仲間の子供の目を針で刺したり異様なシンセサイザーの音と共に家政婦を窓から落としたり母親に渡すお菓子にうじ虫を湧かせたりと呪いはエスカレート。

案外呪いは簡単に解かれるうえにヒルが背中に張り付いたり人形が勝手にゆっくり動くといった印象的なシーンは少し映すだけで次のシーンに切り替わってしまったりと雑な編集が目立ったり、母親の前で瞬間移動する際はテロテロテロリン♪という魔女っ子アニメみたいな効果音が流れたりとヘンテコな箇所も目立ちますが病気を患っている故に娘に異変を感じても信じてもらえない状況を描きつつ、突然画面の一部が光ると服がその形に裂かれているというちょっと斬新な演出も有り後味も悪く無く「オーメン」や「エクソシスト」辺りに影響を受けたであろうB級オカルトホラーとしては決して悪く無い作品でした。

日本のテレビでは「呪いの人形」というタイトルで放映され、80年代に発売されたホラー映画の名シーンを集めたVHS「テラー・オン・テープ」にも今作が収録されてるみたいです。
浅野公喜

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