父の葬儀に参列する為、故郷を訪れたチャールズと妻のアリシアは、招かれたホテルで異様な雰囲気に気付き始める。この場所には彼の出生の秘密が隠されていた…というストーリー。
アーマンド・アサンテ出演のオカルトバンパイアホラーです。
母から死んだと聞かされていた父の死の知らせを手紙で受けたチャールズは臨月の妻アリシアを連れて故郷の町を訪れ、招かれたホテルでオーナーのサイモンから歓待を受けるも、父の部下だったラモスの忠告などから異様な雰囲気に気付き始める。サイモンはドラゴンの末裔でバンパイアであり、悪魔復活の為、ドラゴンを倒した英雄聖ジョージの末裔であるチャールズを狙っていた、という内容です。
このジャケからクリーチャー物か悪魔物かと思っていましたが(悪魔物ではあるけど)オカルト色漂うバンパイア物でした。
父の死の知らせを受けて妻と訪れた主人公がバンパイアに狙われますが、前半は登場するバンパイアはアーマンド・アサンテ演じるサイモンとその愛人の女ヴァンパイアだけですね。アーマンド・アサンテはドラキュラほどのカリスマ性やエレガントさはないけど、それらしい雰囲気は出てたんじゃないかな。愛人の女バンパイアのセクシーさは良かったですね。
主人公のチャールズが、主役にしては華が無さ過ぎるし、着いた初日に女バンパイアに誘惑されてアッサリ陥落しそうになるし(直前で思いとどまるけどほぼ浮気したようなもん)その後、サイモンに招かれた食事の席で再会して匂わせられて笑顔で固まる所笑っちゃいました。バンパイアとの戦いにサイモンにアッサリ倒されてアリシア攫われるし、その後一人でホテルに乗り込むもアッサリ捕まっちゃうし、頼りない主人公らしくない主人公でしたね。最後はキメるけど。
主人公の父親の部下のオッサンラモスがイイキャラでした。主人公に忠告してくれて、共に戦いに向おうとしてくれますし、チャールズが殺されそうになった時にバンで突っ込んできて、チェーンソーぶん回して暴れたりとこの人が主役でいいんじゃないかという活躍ぶり。この人いなかったらチャールズ死んでたでしょ。
教会の若者二人も、マリファナ吸ってたり如何にもすぐ殺されそうな感じだったけど、バンパイアに対抗する武器入った木箱渡したりと意外と活躍しましたね。すぐ離脱したけど死なずにはすんだのかな。
管理人のおばさんもいいキャラになりそうな感じだっただけにアッサリやられたのは残念でしたが、バンパイアになったおばさんと主人公達の戦いはちょっとワチャワチャ感あって楽しかったですね。
植木バサミ掌に突き刺したり、聖水かけられたバンパイアがドロドロ溶けたり、チェーンソー腹に突き刺したりと少ないながらもゴア描写は良かったと思います。
「シャイニング」を思わせる長く伸びる赤い廊下やそこをこちらに向ってくるベビーカー、「死霊のはらわた」みたいなバンパイアと監督は結構ホラーマニアかな?と思わせるシーンも有りました。
ジャケの悪魔はラストに登場しますが、思いっきり着ぐるみです。そして、蘇って早々自分の子孫であるバンパイアしか襲わないという。必死で止めようとして、主人公と戦ってるサイモンまで襲ってるし、こいつは何がしたかったんだというか、復活させた意味ない感じでしたね。おまけにアッサリ主人公に倒されるし。
トランスワールドアソシエイツ配給の作品の中ではそれなりに楽しめる作品でした。