ヒビワレ

女ガンマン・皆殺しのメロディのヒビワレのレビュー・感想・評価

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秘すれば花なり、秘せずは花なるべからず─
猿楽を芸術の域に高めた世阿弥が遺した芸事の極意である。これを自分流に解釈するとこうなる。
チラリズムは粋、丸出しは野暮天─
・・エロに特化した上思いっ切り間違っている気がするが、実際最近のエロには風情がない!丸出しすれば喜ぶと思ってないか?喜ばないとは言わないが、見せる・見せないのせめぎ合いにこそエロ、いやエロスがあるのではないだろうか?どうなの?ねぇ!
そこ行くと本作は粋だ。粋過ぎると言ってもいい。よりにもよって奇顔代表選手アーネスト・ボーグナインと、似たような臭い無法者計3名にレイプされた挙げ句夫を殺され家を焼かれて真っ裸にポンチョ一枚でおっぽり出されたラクエル・ウェルチ。ストレートなお色気路線を期待するなと言う方が無茶である。が、ビックリするほどブツを見せない。乳首どころかおっぱいの稜線すら見せないが、裸ポンチョのスリットから時折除く白い肌、これだけでご飯がススミ過ぎて米櫃が空っぽになるエロティシズムに満ちている。
ラクエル・ウェルチを助ける賞金稼ぎ・ロバート・カルプがメロメロになるのも無理はない。最初こそ冷たくあしらうが、最期には「スイマセン!下心満載でした!」と血を吐くようなカミングアウトをかます。恐らくこの人、過去に女関係で猛烈に酷い目にあったか、もしくは童貞だったのではなかろうか・・個人的には童貞説を採りたい。
下の話ばっかりになってしまったが普通に面白い作品だったのでオススメします!
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