建築家と幽霊調査員を兼業している男の元にある依頼がやってくる。その依頼について調べているうちに、数十年前に起きた殺人事件と繋がっていることがわかって...というお話
しっかりと面白いししっかりと怖い。堅実な作りのクラシックホラー映画でとても面白い。
カメラワーク、構図、照明、音楽の使い方など、とにかく映像と演出の両方が緻密に計算されたかのようなぐらいに気持ちが良い。特に冒頭の盲目の男が電話をとる場面なんかはまさに緊張と緩和のお手本のような流れで見ていて凄く楽しい(受話器を取った後に目だけが照明に当たる演出もまた良い!!)
物語もしっかりと面白い。ホラー映画と言うよりもスリラー、ミステリー映画のような体裁をとっていて、「幽霊か妄想か」の議論を主軸としながら過去の事件と繋がったり真相が明らかになっていく過程は今見ても全く見劣りせず、まさに堅実な作りと言うしかない。
そして恐怖描写もまた凄い!かなりインパクトの強い血を流した女性の顔がアップで映されるため、嫌でも脳にこびり付くからいやらしい。CGや恐怖描写が発達した今でこそ純粋に「こえ〜〜」と楽しむことが出来るけど、当時これがテレビで流れていたら確かにトラウマになる人が現れても不思議じゃないよなと...
お手本のようなクラシックホラー映画なのだが、今見ても十分に面白い。と言うよりむしろ、ここまで堅実に作ったホラー映画を最近見ないような気がする...