豚肉丸

Afire(英題)の豚肉丸のレビュー・感想・評価

Afire(英題)(2023年製作の映画)
3.9
小説家の男が執筆に集中するために山にある友人の別荘に訪れる。そこである女性と出会い恋に落ちるが、時を同じくして巨大な山火事が起こるお話

初クリスティアン・ペッツォルト

全体的にあまりハマれずノット・フォー・ミーな映画。自己中心的で一切他人と協調ができなければ、小説執筆も一切進んでおらずその小説の内容も「ゴミ」と言われるほどに酷い......という最悪な属性を詰め込んだような性格の主人公が友人グループに対して段々と疎外感を覚えていく展開は面白いものの、流石にワンパターンの割に長すぎる。ヒロインの女性が救いようの無い主人公に気をかけてくれる流れも、シークエンス毎に人物の感情が断絶しているかのような不自然さが拭えない。
「山火事/水」と「同性愛/異性愛」のコントラストも上手いこと作用しているようにも感じられず...

ただ、終盤はなかなか良かった!主人公のセリフの最中に警察官が現れて、ヒロインが主人公のセリフを無視して警察官に駆け寄るあの流れ!そしてその後のモノローグ。まさにこれまでムカつく行動しかとってこなかった主人公と、それまで描いてきた映画の時間が一瞬にして過去の物と化してしまうあの演出は良かった。けど全体的にはあまりハマれなかったな...
豚肉丸

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