イルーナ

怒りのガンマン/銀山の大虐殺のイルーナのレビュー・感想・評価

2.7
『キル・ビルVol.1』でテーマ曲が使われていたことで知られるマカロニウエスタン。私のアイコンの元ネタの回想場面に使われてたあの曲です。
日本では劇場未公開で、タランティーノがいなければ、まず間違いなく知られることのなかった作品だと思われます。
しかし、まさか近所のホムセンで本作のDVDが売られているとは思わなかったよ……

内容自体は「お尋ね者の無実の罪を晴らすために奮闘するリー・ヴァン・クリーフ。果たして町の権力者殺しの犯人は?」と、ややミステリテイストですが、まあだいたい予想はつくよね……悪役も本当にテンプレだったし。
ラストの決闘シーンも、セルジオ・レオーネ作品を観た後だと、ちょっと平坦だなーと感じてしまいました。
(というか、レオーネ作品の助監督がこの映画の監督だったのか……)

作品の見どころの多くを、まんま『夕陽のガンマン』のモーティマー大佐のリー・ヴァン・クリーフが担っていますが、それでも、モノクロと霧の回想シーンはなかなかカッコよかった。
そして何といってもテーマ曲。不穏さと美しさと雄大さが合わさった名曲。これ聞くだけで「あー、キル・ビルで使われてた曲だー!」と盛り上がれる。タランティーノがいなければ間違いなくこの曲も埋もれていたはずなので、キル・ビルで使われて本当によかった。

あと、邦題に「銀山」とありますが、実際に出てくるのは「金鉱山」です。マカロニウエスタンの邦題の伝統……
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