真魚八重子

サイコティックの真魚八重子のレビュー・感想・評価

サイコティック(1974年製作の映画)
4.0
ミュリエル・スパークの原作は未読だけど、こんな内容じゃない気がする。

エリザベス・テイラーのロードムービーといっても、空港から近くの市内へ車で移動したり、デパートに寄ったりしているだけ。でもずっと不安。テイラーは色情狂にしか見えないし、飛行機で隣に座ったマクロビ野郎が、歯をむいた最初のショットに慄く。いきなり玄米を差し出したり「マクロビには一日一回のオーガズムが必要だ!」と初対面の女性に言うのは、もう誰の気が触れているのかわからない。
 テイラーがめちゃくちゃ捜査されているのはなぜ…?彼女と接触した男たちはみんな尋問を受ける。唐突な街頭の爆破テロと、何で突然キレるかわからないテイラーは地続きなのかもしれない。

共同幻想であり、みんなが確実に認知しようとすると、消えてしまうテイラー。
真魚八重子

真魚八重子