セガール幹事長代理

変態島のセガール幹事長代理のレビュー・感想・評価

変態島(2008年製作の映画)
4.0
気になるけど入店しづらい場末のマッサージ屋を訪問する事前準備として電話確認は必須作業であります。
第一関門はHP記載の番号が生きているか、第二は応対者と意志疎通ができるか、第三は料金メニューを教えてくれるか。
この3つのハードルを越えて初めて歯を磨き、髭を剃り、外用のジャージに履き替えます。

本作は失踪した子供を探す為に未開の島へ行く夫婦の物語ですが、上記ハードルを1つも越えることなく現地へ赴くため、ほら言わんこっちゃないの繰り返しとなります。

とは言っても、(元々壊れ気味の)嫁の面倒を見ながら現地を練り歩く旦那のメンタルが事あるごとに磨り減り、まずい方向に着実に突き進むプロセスが年表の如く丁寧に描かれており一見の価値ありと言えます。
以前人手不足で面接官をさせられた時に『2012年 漢検3級不合格』と書かれた超丁寧な履歴書が一次で俺のとこに回ってきたのを思い出した(二次試験不合格)

起承転結の繋ぎ目が曖昧なこともあり、『どんな変態が出てくるのか』と、辞書でいやらしい言葉を検索する中学生みたいな気持ちで挑むと肩透かしを食らいますが、人間不信と睡眠不足絶頂期に似た謎の焦燥感を堪能できる、良い意味でストレスフルな作品でした。
タイトルで大損しておりますが、深堀り甲斐のあるテーマだと思います。

あと関係ないんですけど、アマプラで鑑賞してたら家の不安定なWi-Fi電波のせいで、女性のヌードシーンがずっと低画質だったんですが、油断してたら膨張した男性器のアップで高画質に切り替わって膝から崩れ落ちそうになりました。